来る日も、飽きもせずに、欠かすことなく、それでも腹は減るわけで、毎回、新鮮な喜びを感じながら食事を取り続けており、改めて考えてみると、当り前すぎて思考停止に陥りがちであろうが、現代ニッポンでは様々な料理が取り揃えられ、今日はあれを喰ってやろう、消費エネルギーより摂取カロリーが上回ってヤバイぞ、ともすれば、その程度の皮相的な認識かもしらんけれど、食にまつわる想念とは様々なアプローチが可能なのであって、このテーマに関して己の中に何が潜んでいるのか、がっぷり四つで取り組んでみたい。
1 よく女子が、美味いものを食べて幸せ、とか言ってるのが耳に入ってくると、ケッ、何を言ってやがる、と瞬間的に反応してしまうけれど、この写真のどこがお気に入りなのかと言えば、ニュアンスの違いはあれど、まぁ言ってることその通りかもしれないな。
2 食べる時に手を合わせる作法を、盲目的な因習に従っているだけと思われて、どうも大袈裟すぎの格式ばっているとイヤだったのだが、喰らうとは取りも直さず生き物の命を奪うという罪深き行為であってみれば、それは至極当然な所作なのだと思い知る。
3 唯でさえトンカツの載るヘヴィーなカレーライスをベースに、それをふんわり卵の覆われたケチャップライスに置き換えるという、どんな閃きが炸裂したものか、こちらは悪魔的所業とも言える一品となりますが、その割にはえらく上品に見えるのだ。
4 いわゆる豆腐を、味や食感の独特なのは認めるけれど、どうも存在意義の薄い食いもんという思いが拭い去れず、ところが某定食屋の旨辛チゲ鍋を食べたら、これがトウガラシとの相性抜群で見事に主役を張っており、タオル片手に汗を拭き拭きよく食べたものだ。
5 ニンニク入れますか?の二郎系ラーメンであるが、モヤシとキャベツの山盛りで麺の見えないのが物足りなくもないけれど、席の真上から吊り下がる電球のおかげでスポットライトを浴びているような、あくまでリアルの匂い立つ、ブツ撮りみたいな一枚となった。
【終わり】
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